【2026年版】パートの扶養範囲内は月いくらまで?収入調整のコツも解説

【2026年版】パートの扶養範囲内は月いくらまで?収入調整のコツも解説

2026.08.27

パートが扶養内で働くためには、年収の上限を意識して働くことが大切です。しかし、「扶養内で働くには月いくらまでに抑えれば良いのか」「どの年収の壁を意識すれば損しないのか」と迷う人も多いのではないでしょうか?

この記事では、令和8年度税制改正を踏まえて、パートが扶養内で働くための収入ラインや扶養内で働くメリット・デメリット、収入を調整するポイントについて詳しく解説しているのでぜひチェックしてみて下さい!


・令和8年度税制改正により、税金に関する年収の壁が見直されているため、最新の基準で収入を管理する必要がある
・パートは、106万円・130万円・136万円・169万円・178万円・180万円・207万円など、それぞれ意味の異なる年収の壁を把握することが重要
・扶養内で働くと、社会保険料の負担軽減や世帯の手取り増加などのメリットがあるが、将来の年金額が少なくなりやすいデメリットもある
・扶養内で働くためには、シフト管理アプリを活用した収入管理がおすすめ

そもそもパートが扶養内で働くとは
- 税法上の扶養
- 社会保険上の扶養
事前に把握しておきたい令和8年度税制改正について
パートが扶養内で働けるのは月いくらまで?
- 106万円の壁
- 130万円の壁
- 136万円の壁
- 169万円・207万円の壁
- 180万円の壁
パートで働く本人の住民税・所得税の非課税ライン
- 119万円の壁(住民税)
- 178万円の壁(所得税)
パートが扶養内で働く際の交通費の取り扱い
パートが扶養内で働くメリット
- 本人の社会保険料の支払いが免除される
- 世帯単位での手取りが増える場合がある
- 仕事と家庭を両立しやすい
パートが扶養内で働く際のデメリット
- 将来の年金額が少なくなりやすい
- 傷病手当金や出産手当金の支給対象外になる
- 年収や昇進機会の制限を受ける
パートが自身の収入ラインを定めて損しない働き方をするためのポイント
- 就業時間を勤務先とよく相談して調整する
- 各種制度の最新情報を定期的に把握する
- シフト管理アプリを活用する
パートの扶養内に関するよくある質問
- 社会保険の月額8.8万円の要件が廃止される理由は?
- 職場を掛け持ちしている場合はどうすればいい?
- パートで働く人は実際にどれくらい稼いでいる?
パートが扶養内で働くための収入ラインを理解しておこう!

そもそもパートが扶養内で働くとは

黒シャツを着ているショートカットの女性

パートが扶養内で働くとはどういったことなのか、税金と社会保険の観点から詳しく解説していきます!

税法上の扶養

税法上の扶養とは、配偶者や親族の所得が一定額以下などの条件を満たすことで、扶養している納税者の所得税や住民税の負担が軽減される仕組みです。扶養される本人ではなく、扶養する側が税制上の優遇を受けます。代表的な制度には、一定の要件を満たすと適用される配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除があります。

社会保険上の扶養

社会保険上の扶養とは、健康保険の被保険者に生計を維持されている家族が、一定の要件を満たすことで被扶養者となり、自身で保険料を負担することなく健康保険の給付を受けられる仕組みです。扶養に入るためには、年間収入の基準だけでなく、被保険者との親族関係や生計維持関係などの要件も満たす必要があります。

 

なお、年金においても​​第2号被保険者に扶養されている配偶者(20歳以上60歳未満)の場合、保険料を支払う必要はありません。

事前に把握しておきたい令和8年度税制改正について

スマホを見ながらお金の計算をする女性

パートで扶養内勤務を希望する場合は、収入の上限を考える前に令和8年度税制改正の内容を理解しておくことが重要です。税制改正によって、所得税の基礎控除額や給与所得控除の最低保障額、扶養親族等の所得要件などが見直され、それに伴い税金に関する年収の壁にも影響があります。

 

そのため、扶養内で働く際の収入上限も、改正後の制度を基準に考える必要があります。次章からは、令和8年度税制改正の最新情報を基に、扶養内で働くための各年収の壁や月収の目安について詳しく解説します。

パートが扶養内で働けるのは月いくらまで?

通帳を見ながら電卓を打つ人

パートで扶養内勤務を目指すには、各年収の壁を理解することが大切です。ここでは、給与収入を基準とした年収の壁について解説します!

106万円の壁

106万円の壁とは、パートやアルバイトなどが勤務先の社会保険へ加入する目安となる年収ラインです。現時点では、社会保険の加入要件の一つとして月額賃金8万8,000円以上(年収換算で約106万円)という基準が設けられています。

 

ただし、社会保険への加入は月額賃金だけで決まるわけではなく、週の所定労働時間や勤務先の企業規模など、その他の要件も満たすことが必要です。なお、この月額8万8,000円以上の賃金要件は、制度改正により令和8年10月に廃止される予定となっています。

130万円の壁

130万円の壁とは、社会保険の扶養から外れるかどうかを判断する代表的な基準です。月収に換算すると約10万8,300円が目安となり、この壁を超えると、原則として扶養から外れます。扶養を外れた場合は、自身で国民健康保険・国民年金に加入するか、社会保険の加入要件を満たしていれば勤務先の健康保険・厚生年金へ加入します。

 

なお、この130万円の基準は契約上の基本収入で判断されますが、人手不足や繁忙期などで一時的に年収が130万円を超えた場合でも、「年収の壁・支援強化パッケージ」により事業主の証明があれば、引き続き扶養に入れる場合があります。また、60歳以上の人や一定の障害がある人は180万円が基準となります。

136万円の壁

136万円の壁とは、配偶者控除や扶養控除の判定基準となる給与収入の目安です。令和8年度税制改正により、これまで123万円以下とされていた基準は、基礎控除額や給与所得控除の最低保障額、扶養親族等の所得要件の見直しに伴い、136万円以下へ引き上げられました。

 

月収に換算すると、約11万3,000円が目安となります。この基準を超えると、扶養する側の税負担が増える場合があるため、扶養内で働く場合は年間の給与収入を確認しながら働くことが重要です。

169万円・207万円の壁

169万円と207万円の壁は、配偶者特別控除に関係する収入ラインです。給与収入が136万円超〜169万円以下であれば、一定の要件を満たすことで配偶者特別控除を満額受けられます。月収に換算すると、約14万1,000円が目安です。

 

一方、169万円の壁を超えると控除額は収入に応じて段階的に減少し、給与収入が207万円を超えると配偶者特別控除は適用されず、控除額は0円となります。そのため、配偶者特別控除を最大限活用したい場合は、169万円を一つの目安として収入を管理すると良いでしょう。

180万円の壁

180万円の壁とは、60歳以上の人または障害厚生年金を受けられる程度の障害がある人が、社会保険の扶養に入る際の年間収入の基準です。月収に換算すると約15万円が目安となります。

 

一般的に、60歳未満の人は130万円の壁が社会保険上の扶養判定の基準となりますが、上記の対象となる人については180万円が基準となるため、130万円ではなく180万円を目安に収入を管理しましょう。ただし、扶養の認定を受けるためには、収入だけでなく、生計維持関係など健康保険の被扶養者の要件も満たす必要があります。

パートで働く本人の住民税・所得税の非課税ライン

税金と書かれた文字

パートで働く本人の住民税と所得税の非課税ラインも確認しておくことが大切です。ここでは、それぞれの基準について解説します!

119万円の壁(住民税)

119万円の壁とは、パートで働く本人に住民税(所得割)が課税されるかどうかの目安となる給与収入のラインです。令和8年度税制改正の特例により、令和8年中および令和9年中の給与収入が119万円以下であれば、令和9年度分・令和10年度分の住民税は課税されません。この基準は、給与所得控除の最低保障額が引き上げられたことを踏まえたものです。

 

一方で、住民税の基礎控除額は43万円と所得税ほど引き上げられていないため、非課税ラインは所得税より低くなる傾向があります。なお、非課税限度額や均等割・所得割の取り扱いは自治体によって異なるため、総務省やお住まいの自治体の最新情報を確認しましょう。

178万円の壁(所得税)

178万円の壁とは、パートで働く本人に所得税が課税されるかどうかの目安となる給与収入のラインです。令和8年度税制改正により、基礎控除額と給与所得控除の最低保障額が引き上げられたことから、令和8年分および令和9年分の所得税については、給与収入178万円が非課税ラインとなっています。

 

ただし、住民税や社会保険の扶養判定は別の基準で行われるため、それぞれの年収の壁も併せて確認しておきましょう。

パートが扶養内で働く際の交通費の取り扱い

電車が到着する駅のホーム

パートで扶養内勤務を目指す場合は、給与だけでなく交通費の取り扱いにも注意が必要です。交通費が年収に含まれるかどうかは一律ではなく、税金と社会保険では判定基準が異なるため、それぞれの制度を分けて考える必要があります。

 

まず、社会保険の106万円の壁(※撤廃予定)では、加入要件の一つである「月額賃金8万8,000円以上」の判定において、交通費(通勤手当)は含まれません。一方、130万円の壁では交通費の他、住宅手当や役職手当などの各種手当も年間収入に含めて判定されるため注意が必要です。

 

これに対し、136万円の壁など税金に関する年収の壁では、原則として交通費は給与収入に含めません。扶養内で働くためには、どの年収の壁を確認するのかによって交通費の取り扱いが異なることを理解しておきましょう。

パートが扶養内で働くメリット

レシートを見ながらメモをする女性

ここでは、パートが扶養内で働くメリットについて詳しく解説していきます!

本人の社会保険料の支払いが免除される

扶養内で働き、社会保険上の扶養に入っている場合は、本人が健康保険の保険料を負担する必要がありません。扶養する人の健康保険の被扶養者となることで、自身で保険料を支払わなくても健康保険の保障を受けられます。

 

また、20歳以上60歳未満の一定の要件を満たす配偶者は、第3号被保険者として国民年金に加入でき、保険料を負担することなく、その期間が保険料納付済期間として扱われ、将来の老齢基礎年金の額にも反映されます。社会保険料の負担を抑えながら、公的医療保険や年金制度の保障を受けられることは、扶養内で働く大きなメリットといえるでしょう。

世帯単位での手取りが増える場合がある

扶養内で働くことで、世帯全体の手取りが増える場合があります。一定の要件を満たすと、配偶者控除または配偶者特別控除が適用され、扶養している納税者の所得税や住民税の負担が軽減されるためです。その結果、世帯全体で見ると手取りが増える可能性があります。

 

また、会社によっては扶養している家族がいる従業員に対して、扶養手当を支給している場合もあります。ただし、支給の有無や条件は企業ごとに異なるため、勤務先の就業規則や福利厚生制度を確認しておきましょう。

仕事と家庭を両立しやすい

扶養内で働く場合は、年収の上限を意識して勤務時間やシフトを調整することが多く、結果として短時間勤務になりやすい傾向があります。そのため、仕事と家庭の時間を確保しやすく、ワークライフバランスを保ちやすい点がメリットです。

 

特に、子育て中の人は保育園や学校の送迎、家事や育児と両立しながら、無理のない範囲で働きやすくなります。また、介護や家庭の事情で長時間勤務が難しい人にとっても、ライフスタイルに合わせて収入を得られる働き方として選びやすいでしょう。

パートが扶養内で働く際のデメリット

電卓を打ちながら悩む女性

続いて、パートが扶養内で働く際のデメリットについて詳しく解説していきます!

将来の年金額が少なくなりやすい

扶養内で働く配偶者は、第3号被保険者として国民年金に加入するため、自身で保険料を支払わなくても老齢基礎年金を受け取ることができます。一方で、第3号被保険者には厚生年金が上乗せされません。

 

そのため、パート先で社会保険に加入し、厚生年金保険料を納めている人と比べると、将来受け取れる年金額は少なくなりやすい傾向があります。社会保険料の負担を抑えられる点はメリットですが、老後の年金額も踏まえ、自分に合った働き方を検討することが大切です。

傷病手当金や出産手当金の支給対象外になる

社会保険上の扶養に入っている場合でも、マイナ保険証(または資格確認書)を利用して医療機関を受診でき、医療費の自己負担は原則3割です。しかし、被扶養者は健康保険の給付が一部制限されており、勤務先の健康保険に加入している被保険者が受けられる「傷病手当金」や「出産手当金」は対象外となります。

 

そのため、病気やけがで長期間働けなくなった場合や、出産のために休業した場合でも、これらの手当を受け取ることはできません。扶養内で働く際は、このような保障内容の違いも理解しておくことが大切です。

年収や昇進機会の制限を受ける

扶養内で働く場合は、年収の壁を超えないよう勤務時間やシフトを調整する必要があるため、結果として収入に制限が生じます。収入を増やしたくても、扶養を維持するために労働時間を抑えなければならないケースも少なくありません。

 

また、短時間勤務が中心となることで、責任のある業務を任される機会や研修への参加機会が限られ、スキルアップや昇進・昇格につながる経験を積みにくくなる可能性もあります。そのため、扶養内勤務を選ぶ際は、収入だけでなく将来のキャリア形成も踏まえて検討することが大切です。

パートが自身の収入ラインを定めて損しない働き方をするためのポイント

カフェで働く女性

パートで損をしない働き方をするためのポイントについて、詳しく解説していきます!

就業時間を勤務先とよく相談して調整する

扶養内で働くためには、事前に勤務先へ「扶養内で働きたいこと」と「税金・社会保険のどちらの扶養を維持したいのか」を伝えておくことが大切です。特に、面接や採用時に希望する扶養の範囲を共有しておくと、勤務時間やシフトを調整しやすくなります。

 

また、働き始めた後も、毎月の給与や年間の見込み収入を確認しながら就業時間を調整することが重要です。繁忙期などで勤務時間が増える場合もあるため、収入状況を定期的に確認し、必要に応じて勤務先と相談しながらシフトを見直しましょう。

各種制度の最新情報を定期的に把握する

扶養内で働く場合は、税制や社会保険制度の最新情報を定期的に確認することが大切です。今回紹介した令和8年度税制改正のように、基礎控除額や給与所得控除、扶養に関する所得要件などは法改正によって見直されることがあります。

 

古い情報を基に収入を管理すると、意図せず扶養から外れてしまうおそれもあるでしょう。そのため、国税庁や厚生労働省などの公的機関が公表する最新情報を定期的に確認し、現在の収入ラインを正しく把握する意識を持つことが重要です。

シフト管理アプリを活用する

扶養内で働くためには、毎月の給与や年間収入を確認しながら、自身で細かく就業時間を調整する必要があります。紙や手書きのメモでも管理は可能ですが、収入の集計や年間の進捗確認に手間がかかるうえ、計算ミスが生じる可能性もあります。

 

そこで活用したいのがシフト管理アプリです。シフトや給与を一元管理できるため、収入状況を把握しやすくなり、効率的にシフトを調整できます。「シフト手帳 byGMO」なら、質問に答えるだけで自分が意識すべき扶養の壁(ボーダーライン)をすぐに確認できます。

 

また、年収の進捗をグラフで表示し、月ごとの推移や年収上限までの残り金額をひと目で把握することが可能です。さらに、「実際の支給額入力」機能を使えば、見込み収入と実際の支給額との差を反映できるため、年収管理の精度が向上し、より計画的にシフトを調整しやすくなるでしょう。

 

 

パートの扶養内に関するよくある質問

ここでは、パートの扶養内に関するよくある質問について解説していきます!

社会保険の月額8.8万円の要件が廃止される理由は?

令和8年10月から、短時間労働者が社会保険へ加入する要件の一つである「月額賃金8万8,000円以上」の要件は撤廃される予定です。背景には、最低賃金の引き上げがあります。

 

最低賃金の上昇により、週20時間程度働く短時間労働者の多くが月額8万8,000円を超えるようになり、この要件による実質的な意味が薄れたためです。今後は賃金額ではなく、週の所定労働時間など、他の社会保険加入要件がより重要になるため、扶養内で働く方は制度の最新情報を確認しておきましょう。

職場を掛け持ちしている場合はどうすればいい?

パートを掛け持ちしている場合でも扶養内で働くことは可能ですが、それぞれの扶養におけるルールや計算方法に注意が必要です。まず、勤務先の社会保険の加入条件は、1社ごとに判断されます。税金や社会保険の扶養(130万円の壁など)は、掛け持ちした勤務先の収入を合算した金額で考えます。

 

また、掛け持ちで働く場合、年末調整されなかった勤務先の給与収入と、給与所得・退職所得以外の所得との合計が20万円を超えるときは確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告が必要になる場合があります)。扶養を維持したい場合は、収入状況を定期的に確認すると共に、税務上の手続きについても理解しておくことが大切です。

パートで働く人は実際にどれくらい稼いでいる?

厚生労働省の毎月勤労統計調査(令和8年4月分)によると、パートタイム労働者の平均月額給与は11万5,118円です。年間に換算すると約138万円となり、130万円の壁を上回る水準となっています。この背景には、最低賃金の引き上げにより、以前と同じ労働時間でも年間収入が130万円を超えやすくなっていることが考えられます。

 

また、一時的な収入増で130万円を超えた場合でも、「年収の壁・支援強化パッケージ」の対象となり、事業主の証明があれば引き続き扶養に入れるケースもあるため、その影響もあるかもしれません。

パートが扶養内で働くための収入ラインを理解しておこう!

パートで扶養内勤務を希望する場合は、税金と社会保険の仕組みの違いや、それぞれの年収の壁を正しく理解することが大切です。令和8年度税制改正によって一部の基準も見直されているため、最新の制度を基に自分に合った収入ラインを把握し、計画的に働きましょう。

 

また、扶養内で働き続けるには、毎月の収入や年間の見込み収入を確認しながらシフトを調整することも重要です。「シフト手帳 byGMO」を活用すれば、自分が意識すべき扶養の壁を確認できる他、年収の進捗や残りの収入枠も把握できます。扶養内で無理なく働きたい人は、シフト管理アプリを活用しながら効率的に収入を管理しましょう。

 

 

この記事を書いた人

タウンWiFi News 編集部

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