5Gの通信速度が遅いのはなぜ?主な理由や対策を詳しく解説
2024.01.23
5G対応のスマホやモバイルルーターなどを利用していて、速度が遅いと悩んでいる人は意外と多いのではないでしょうか?5Gの通信速度が遅くなる原因は色々あるため、まずは原因を特定して適切な対策を取ることが大切です。
この記事では、5Gの通信速度が遅いと感じる理由や、取るべき対策について詳しく解説します。5G通信が遅いと困っている人は、ぜひ参考にして下さい!
- そもそも5Gとは?
- - 1.高速大容量通信
- - 2.多数端末での同時接続
- - 3.低遅延通信
- 5Gの通信速度が遅くなる理由とは?
- - スマホで5Gに接続する設定になっていない
- - エリア外で5G電波が弱い
- - ストレージが不足している
- - 規定のデータ通信量を超えている
- - バッテリーセーバーがオンになっている
- - 通信障害が発生している
- - 利用中のデバイスが5Gバンドに対応していない
- 5Gの通信速度が遅い時の対策
- - スマホの設定を5G接続に切り替える
- - 4G通信と併用する
- - ストレージの空き容量を増やす
- - データの追加を行う
- - 再起動・SIMカードの挿し直しをする
- - OSのバージョンをアップデートする
- - 5Gバンド対応のスマホに買い替える
- 5Gの通信速度が遅い時はフリーWiFiを使う手も
- 5Gが遅い場合は適切な対策をとろう!
そもそも5Gとは?
5Gとは、簡単に言うと4Gの後に登場した次世代通信技術です。スマホなど移動通信システムの通信規格の第5世代目という意味です。5Gには、以下のような特徴があります。
1.高速大容量通信
5Gの大きな特徴は、高速かつ大容量での通信が可能であることです。
4Gと比較すると、5Gの通信速度は約10~20倍、通信容量は約100倍にもなると言われています。5Gの高速大容量通信なら、動画視聴やオンラインゲームなどでも画面のカクつきやタイムラグなどが発生しづらく、とてもスムーズです。これまで4Gで大容量のデータのアップロードやダウンロードに数分かかっていたとしても、5Gならわずか数秒で完了します。
大量のデータの送受信を行う最新技術のVR(仮想現実)やAR(拡張現実)も、通信規格が5Gになることでずっと利用しやすくなるでしょう。
2.多数端末での同時接続
5Gでは、4Gよりも多くの機器に同時接続ができます。
5Gで同時接続が可能な台数はエリアによって異なりますが、4Gの約10倍と言われています。一般家庭でも、自宅でなんと約100台のデバイスに同時接続することが可能です。
「自宅でそんなにたくさんのデバイスをインターネットにつなぐことはない」と思われるかもしれませんが、現在はIoTがますます普及しつつあります。スマートホームも増えており、TVやエアコン、冷蔵庫など家の中にあるさまざまな家電がスマホで操作できるようになっています。5Gなら、スマートホーム化する時に通信の同時接続台数が少なくて困ることはないでしょう。
3.低遅延通信
5Gの別の特徴は、低遅延通信です。4Gと比較するとタイムラグがほとんどなく、サクサクと快適にインターネットを利用できます。
これまでの通信では、「デバイス・基地局・インターネット・クラウドサーバー」の順にコンテンツや情報にアクセスするクラウドサーバーを軸とした「クラウドコンピューティング」が使用されていました。一方、5Gでは「デバイス・基地局・サーバー」と端末の近くでデータ処理を行う「エッジコンピューティング」が使用されているため、通信経路が短く、低遅延通信が可能になっています。
ビジネスでは、低遅延が求められる自動車運転や遠隔でのロボット操作に大いに役立つと期待されています。
5Gの通信速度が遅くなる理由とは?
高速通信を特徴とする5Gを使用していても、時には通信が遅いと感じることがあるかもしれません。5Gの通信速度が遅くなるのはどうしてでしょうか?考えられる理由を7つ紹介します。
スマホで5Gに接続する設定になっていない
まず、スマホの設定で5G接続が有効になっていないケースです。使用しているデバイスが5Gの対応機種で、なおかつ5Gのエリア内であるにもかかわらず遅い場合は、4G接続設定になっている可能性があります。
また、対応機種であっても、5G対応のプランに加入していないと5Gは利用できないことにも注意が必要です。使用しているデバイスが5Gに対応しているというだけでは5G通信を利用できないので、気を付けましょう。
エリア外で5G電波が弱い
2つめに考えられる理由は、5Gのエリア外にいるため電波が弱くなっているケースです。
5Gの電波は4Gと比較して周波数が高いため、遠方まで届きにくいという特性があります。一つの基地局でカバーできる範囲が狭いため、基地局から離れた場所では電波強度が弱くなってしまいます。
5Gは新しい技術であり、基地局の整備も進んでいる段階です。基地局の数が少ない場所では、5Gの通信速度が遅いと感じられるかもしれません。
ストレージが不足している
スマホの空き容量が不足しているため、動作に影響が出ているケースもあります。
デバイス本体のストレージ容量が少なくなると、Webサイトの読み込みやアプリの立ち上げなどに時間がかかります。写真や動画などのデータを本体に大量に保存している場合は、ストレージを圧迫していないか一度チェックしてみましょう。
ストレージ容量の確認方法は、iPhoneであれば「設定」アプリから「一般」と進み、「iPhoneストレージ」をタップすると確認できます。Androidであれば、「設定」アプリから「ストレージ」と進むと空き容量が表示されます。
規定のデータ通信量を超えている
各キャリアで定められているデータ使用量を超過していて、通信に制限が加えられているケースもあります。モバイルデータ通信の容量に制限があるプランに加入している場合、そのプランのデータ通信量を超えると通信制限がかかり、低速通信しかできなくなります。
通信制限がかかると、制限が解除されるまで速度は遅いままです。通信制限中の速度や、制限が解除されるまでの期間はキャリアによって異なります。
5Gは高速の大容量通信が可能ですが、これはあくまで回線の特性であり、加入しているプランのデータ通信量が増えるわけではないことに注意しましょう。
バッテリーセーバーがオンになっている
考えられる5つめの理由は、スマホ本体のバッテリーセーバーがオンになっているというものです。
バッテリーセーバーをオンにすると、機種によっては4G通信に切り替わります。5G通信が可能なエリアにいても、自動的に4G通信となり5Gの高速通信ができなくなります。
バッテリーセーバーを利用している場合は、オンになっていないか確認する必要があるでしょう。
通信障害が発生している
通信事業者側で何らかの通信障害が発生し、速度が遅くなってしまうケースもまれにあります。
通信障害が発生すると、5G通信が利用できなくなったり、速度が低下してつながりにくくなったりします。契約している携帯電話会社に原因があると思われる場合は、公式サイトなどで最新情報をチェックする必要があるでしょう。
利用中のデバイスが5Gバンドに対応していない
最後に考えられる理由は、使用しているデバイスが5Gバンドに対応していないケースです。
バンドとは、通信事業者が通信に利用する周波数帯のことです。単位は「GHz」と表記され、通信事業者によって異なる周波数帯が割り当てられています。使用するデバイスが契約キャリアの5Gバンドに対応していない場合は、5G対応端末であっても5G通信はできません。
各キャリアが販売している端末は、キャリアのバンドに対応したものなので問題なく5Gバンドに接続できます。注意が必要なのは、SIMフリー端末です。自分でSIMフリー端末を用意する場合は、キャリアのバンドに対応しているかどうか確認が必要です。
5Gの通信速度が遅い時の対策
5Gの通信速度が遅い時には、どうすれば良いのでしょうか。ここからは、これまで見てきた原因をもとに、速度を改善するためにできる対策を7つ紹介します!
スマホの設定を5G接続に切り替える
スマホの設定が5G接続になっていない場合は、5G接続を有効にしましょう。ここでは、iPhoneとAndroidそれぞれの設定方法を紹介します。
iPhoneの場合は、「設定」アプリから「モバイル通信」、「通信のオプション」と進みます。次に「音声通話とデータ」をタップし、「5Gオート」または「5Gオン」を選べば完了です。
Androidの場合は、「設定」アプリから「ネットワークとインターネット」、「Wi-Fiとモバイルネットワーク」と進み、ネットワーク部分にある設定アイコンをタップします。「優先ネットワークの種類」を選んで「5G」をオンにすれば設定完了です。
4G通信と併用する
基地局から離れていて速度が遅い場合には、4G通信と併用するのがおすすめです。
高速通信が魅力の5Gも、通信が不安定な場合は4G通信にすると通信が安定することがあります。それほど速度を必要としない場合には4Gに設定するなど、状況や場所に応じて5Gと4Gを切り替える使い分け意識を持ちましょう。
切り替えの方法は、前の段落にてiPhoneとAndroidで説明した5Gの設定方法と同様です。最後に「5G」を選ぶところで「4G」を選べば、4Gへの切り替えができるので参考にしてみて下さい。
ストレージの空き容量を増やす
スマホ本体のストレージの容量に余裕がない場合は、空き容量を増やしましょう。
空き容量を増やすには、不要な写真や動画、ダウンロードした映画などのデータを削除します。残しておきたいものはクラウドやパソコンなどに保存し、バックアップを取っておきます。内部ストレージのデータをSDカードに移動させても良いでしょう。
アプリのキャッシュデータを削除したり、不要なアプリをアンインストールしたりするのも空き容量を増やすのに有効です。
データの追加を行う
通信制限がかかっている場合は、有料となりますがデータを追加する方法もあります。制限解除まで待てない場合は、追加でデータを購入しましょう。
追加購入するギガの費用は、キャリアによって異なります。参考までに、ドコモやau、Softbankなら1GB当たり1,100円(税込)です。格安SIMでは、これよりも安く提供していることが多いです。
データの追加が難しい場合は、この後詳しく解説しますが、フリーWiFiを使う手もあります。
再起動・SIMカードの挿し直しをする
デバイスの不具合が原因で速度が遅い可能性もあるため、端末の再起動をするのも効果的です。一度デバイスをシャットダウンして電源を切り、再度立ち上げて高速通信ができるか試してみましょう。
この他、SIMカードを挿し直してから再起動することで改善される場合もあります。SIMカードの抜き差しをする時は電源を切った状態で行い、SIMカードのIC部分には直接手を触れないように注意しましょう。
OSのバージョンをアップデートする
OSが古いままだと不具合が生じることもあるため、最新のバージョンにしておくことも大切です。最新のバージョンにアップデートすることで、不具合が解消されて快適に高速通信を使用できるようになるケースがあります。
現在使用中のバージョンを確認するには、iPhoneなら「設定」アプリから「一般」、「ソフトウエア・アップデート」と進みます。そうすると、現在利用しているバージョンと、利用可能なアップデート情報が表示されるので確認しましょう。
Androidなら、「設定」アプリから「システム」、「システム アップデート」と進むと、システムが最新の状態かどうかが表示されます。利用可能なアップデートがある場合は、表示される案内にしたがって新しいバージョンをインストールすれば完了です。
5Gバンド対応のスマホに買い替える
スマホがキャリアの5Gバンドに対応していない場合は、対応しているデバイスに買い替える必要があります。
ここで注意したいのは、単に5G対応端末を選ぶのでなく、各キャリアの対応バンドに合わせることです。各携帯電話会社の公式サイトでは各社の対応周波数一覧が公表されているので、事前に確認しておきましょう。
参考までに、大手キャリアの対応バンドは以下の通りです。
・ドコモ:n78・n79・n257
・au:n77・n78・n257
・Softbank:n77・n257
・楽天モバイル:n77・n257
5Gの通信速度が遅い時はフリーWiFiを使う手も
通信制限がかかってしまったり、5Gのエリア外で電波をうまく拾えなかったりする場合は、低速通信になって快適にインターネットを使えず、困ってしまいますよね。そんな時、外出先なら街のフリーWiFiを使う手があります。街のカフェやコンビニ、ショッピング施設などで提供されているフリーWiFiは、無料でインターネットに接続できるのでとても便利です。
フリーWiFiに接続する時におすすめのアプリが「タウンWiFi」です。タウンWiFiを利用すれば、ログインが必要なフリーWiFiにも自動接続できます。さらに、フリーWiFiへの接続でポイントが貯まり、貯まったポイントは各種共通ポイントや現金などに交換できるのでとてもお得です!フリーWiFiを利用するならタウンWiFiを経由して、手軽にポイントを貯めちゃいましょう。
5Gが遅い場合は適切な対策をとろう!
大容量高速通信が可能な5Gにはさまざまなメリットがありますが、状況や場所によっては通信速度が遅くなることもあります。5G通信を利用していて速度が遅いと感じた時には、今回紹介した対策法を参考にして、快適に5Gを使えるようにしましょう。
5Gが遅い時には、対策としてフリーWiFiを利用するのもおすすめです。さらに、この記事で取り上げた通り、フリーWiFiを接続するならタウンWiFiを利用するとお得です。タウンWiFiを使うことで街のWiFiに接続するたびにポイントを貯められるので、ぜひご利用下さい!
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